チューリップ通信

カウンターの端に座り、グラスを傾ける。
カラリと音をたてる氷……
寡黙でダンディなシーンな感じですよね！

私もそんなカッコイイ大人の酒を嗜みたいと
十年くらい思い続けています。
が、実現できていません。

先日、一人で入ったことの無い店に乗り込み、
カウンターに座りました。
スペイン・バルです。

ツマミを注文し、白ワインを一杯。
さて、大人の酒の嗜み方について黙考しようじゃないか。
ツマミ一皿で酒を沢山飲めばいいのか、
ツマミ沢山で酒を一杯飲めばいいのか…
もしくはどっちも間違いなのか。

などなど至極真面目に考えていました。
そしたら私の隣の席のお爺さんが私を見て
「おっ。これも何かの縁だから、プリンをあげよう」
と買い物袋からプリンを出して私にくれました……。

お店だから！　持込だめだから！！
とオロオロする私。
いいから食べなさい、と言うお爺さん……。
お店のお兄さんに助けを求めました。
「お兄さん、なんとか言って！！」
「まあいいんじゃないですか……」
プリン食べました。だって少しひしゃげてカラメルソース垂れてたから、持って帰れないし。
美味しかった…ご馳走様でした……

大人の酒について考えるはずが、なんだか不思議なことに。
これも一人飲みの楽しさなんだけど。

ダンディな私になる日まで、もう暫くかかりそうです。

[0回]